最近は、当たり前になって来ている、「撮って出しエンドロール」。友達の結婚式に行ったとき、披露宴のラストで、さっきあったばかりの挙式、披露宴のシーンが上映される、そんなムービーをご覧になった方も多いのではないでしょうか?
たくさんの結婚式の商品の中でも、大人気商品「撮って出しエンドロール」。
これから、結婚される新郎新婦さんにとって、一度は頼もうか悩むんでいる方が多いと思います。
「撮ってだしエンドロール」は、とても、金額が高い商品です。ですので、どうせ、頼むなら、良い作品を作って欲しいと思いますよね。
そこで、良い作品にするための、ココはしっかりこだわって考えて欲しい4つのことをお伝えしたいと思います。
その前に、なぜ、撮ってだしムービーは高いのか?
その理由は2つあります。1つは、技術料です。「撮ってだしムービー」は誰もが出来る訳ではありません。そもそも、「撮ってだしムービー」が世に出始めた頃は、確かに、商品の文字通り、撮ってすぐに出した(上映した)だけのムービーだったのですが、時代が移るにつれて、カメラ技術の向上による映像美、また、昔は、ただ時系列通りに編集しただけだったのが、現在は、BGMに合わせた、もしくは、新郎新婦のコンセプトパーティーに沿ったムービー構成により、短編映画を見ているようなクオリティーになっているため、誰もが制作できるレベルでは無くなりました。
もうひとつは、「撮ってだしムービー」に関わるスタッフの人数です。披露宴の途中まで撮影したものを編集して上映する場合は、基本、撮影カメラマンと編集マンの二人体制で作業をしていきます。という訳で、単純に人件費ということになります。
以上の理由から、「撮ってだしエンドロール」は高い訳ですが、その分、これからお話する4つのこだわりを持つことで、世界に一つのオリジナルムービーを制作することが出来ます。
こだわりPOINT 1 -BGM
それでは、「撮ってだしムービー」の作品の仕上がりの良さがもっとも、左右される要素は何でしょうか。実はBGMです。そのBGMにもいくつか押さえておきたいポイントがございますので、ご紹介します。
①ジャンル
以前、撮ってだしエンドロールのお打ち合わせをした際に、決定的に、このジャンルはこのムービーには合わない、と思った事があります。その時から、新郎新婦さんと打ち合わせをする際には、しっかり、ジャンルについてお話をするよう心掛けています。
人間はBGMを聞く事で、悲しくなったり、明るくなったり、泣きたくなったりします。影響されやすいんですね。
そこでどんな披露宴にしようか、と悩まれている新郎新婦さん。
披露宴をどんな形で締めくくりたいですか?最後ぐらいは、明るくしたいですか?最後ぐらいは、ゲストを泣かせたいですか?
撮ってだしエンドロールは、BGMのジャンルによって、大げさに言えば、ゲストの感情をコントロールすることが可能です。
もし、明るく締めくくりたいのであれば、ジャンルとしてはPOPになるでしょう。ゲストを泣かせたいのであれば、バラードになります。
②BGMの長さ
「撮って出しエンドロール」の映像は、もちろん、BGMの長さ分だけ、入ります。ですので、BGMが短すぎると、映像があんまり入らなく物足りなさを感じますし、逆に長すぎると、ゲストの方が飽きてしまうでしょう。目安として、4分から5分でBGMを探すと良いと思います。
こだわりPOINT 2-文字
ムービーに入る文字と言えば、ゲストのお名前とメッセージということになります。ゲストのお名前の出し方に関して、タイプは3つあります。
①名前のみ
映画のエンドロールにように、名前だけ流します。メリットとしては、名前だけ流れますので、文字数が少なく、当日の映像が見えやすい点にあります。
②名前とメッセージ
名前が出た後、メッセージが流れます。デメリットとしては、文字数が多くなりますので、映像が文字に隠れて見えにくい可能性があります。
③文字無し
ゲストの名前、メッセージを入れず、映像のみということになります。メリットとしては、圧倒的に映像が見えやすい。また、ムービー構成を工夫することにより、短編映画のように作成することも可能です。逆にデメリットとしては、ゲストに対してのサンクス的な意味合いが薄くなることでしょう。
それぞれの用途に合ったタイプを選んだ方が良いです。
こだわりPOINT 3-前撮り
短編映画のように、ストーリー仕立てでムービーを制作した方が、よりクオリティーが高い作品に仕上げる事が可能です。
そのようにさせる要素のひとつが前撮り撮影です。
前撮り撮影というと、写真撮影の方がイメージが沸くかと思いますが、最近は動画も増えて来ています。動画の場合は、普段着ている私服で撮影する事が多いです。
ロケーションとしては、例えば、新郎が新婦さんにプロポーズをした場所や、よく行く公園など、二人のゆかりのある場所で撮影をすることが多いです。そして、その映像を撮ってだしエンドロールに組み込むことで、二人がどうやって挙式当日まで歩んできたのか、背景が分かるようになり、感情移入しやすくなります。
最近は前撮り撮影中に、新郎さんが新婦さんへ、これまでの感謝の気持ちを込めたサプライズ的な手紙を読むこともあります。もちろん、それも撮ってだしエンドロールに組み込み、より感動的なムービーに仕上げます。
こだわりPOINT 4-当日撮影する映像
撮って出しカメラマンは、撮影の仕方が特殊です。例えば、披露宴中にスピーチをする友人がいたとします。その友人が話しはじめても、カメラマンは、カメラのRECを押しません。では、どんなときに押すかと言えば、その友人が良い表情をした時です。その時初めて、RECを押します。そして、その友人の表情が元に戻ると、もう一度RECを押してカメラを停止させます。スピーチは始まっても、撮ってだしカメラマンは全てを撮っている訳ではないんです。
なぜ、そのような撮り方をするのでしょう。
それは、例えば、スピーチが5分あったとして、5分全て撮影した場合、編集マンは5分の中から表情が良かったシーンを選ばないといけません。それだけでとても、作業時間がかかることになります。ですので、カメラマンの時点で選んで撮影をしています。スナップカメラマンと同じ感覚かもしれません。良いシーンがあったら、シャッターを押す。良いシーンがあったら、RECを押す。
カメラマンはそのような撮り方で、感覚的に撮影をしていきます。ですので、新郎新婦さんがどうしても撮って出しムービーに入れて欲しいというご要望は、遠慮なく言った方が良いと思います。例えば、お母様が作った手作りのリングピローや、遠方でなかなか会えない友人など。
ただ、カメラマンとしては、お任せして頂いた方が、より自由度が増して、良い映像を撮影する事がよくあります。
まとめ
いかかでしたでしょうか。
「撮ってだしエンドロール」は、それぞれ、新郎新婦さんの好みに合わせて制作するオリジナルムービーです。ですので、こだわらなければ、普通の作品になりますし、こだわれば、本当に素敵な作品に仕上ります。
どうせ頼むなら、こだわりましょう。